遺言書～必ず用意した方が良い場合

相続の「相」は「姿を見る」ことであり、「続」とは「次世代に引き継ぐ」という意味です。故人（被相続人）である遺言者の姿（生前の生き方や意思）を相続人がしっかり理解して継いでいくためにも、遺言書の作成は大きな役割を果たします。

１．遺言者の事情が原因となるケース
▢死後に認知したい子がいる
▢生前に認知した子がいる
▢経営を任せたい後継者がいる
▢特別に財産を多く与えたい子がいる
▢子供の配偶者にも与えたい
▢世話になった第三者にも与えたい
▢遺産を与えたくない相続人がいる
▢遺産を寄付したい
▢内縁のパートナー・同性のパートナーに与えたい
▢特別寄与分を認めたい人がいる
▢遺留分を侵害する財産分与である

２．相続人の事情が原因となるケース
▢相続人の一部に生前に相当の贈与がある
▢相続人間で経済的格差がある
▢相続人間の仲が悪い
▢相続人に認知症の方、知的障害をもつ方、精神障害をもつ方がいる
▢相続人の配偶者に問題がある
▢先妻の子や後妻の子がいる
▢子どもがいない
▢相続人が誰もいない
▢行方不明の相続人がいる
▢相続人は配偶者と兄弟姉妹だけである

３．相続財産の問題が原因となるケース
▢居住用不動産しかない
▢換金しづらい相続財産（不動産や自社株）が相続財産の大半を占める
▢収益力の高い大型ビルが一棟だけある
▢相続財産のバランスが悪い
▢不動産も多いが、借金も多い
▢借入金など、債務の方が多い